プロゲーマーは、テンキーレスやさらに小さいサイズのキーボードを使用することが多くなっています。
なぜテンキーレスキーボードを使用するのでしょうか?
それはテンキーレスキーボードは机上を広く使えることでマウスの操作性が向上するなどのメリットがあるからです。
この記事では、テンキーレスキーボードでゲームをするメリットやデメリットを解説します。
テンキーレスキーボードにはさまざまなメリットやデメリットがありますので、キーボード選びの参考にしてみて下さい。
テンキーレスキーボードとは

テンキーレスキーボードとは何か
テンキーレスキーボードとは、テンキー部分が無いキーボードのことを指します。
一般的なテンキー付きのキーボードと比較して、キーボード本体がコンパクトになるため、机のスペースを有効活用できます。
基本的にゲームに使われないキーが削除されているため、キーが少ないことでゲームプレイに影響が出ることありません。
むしろ手や指の移動が少なくなることから、負担軽減となり、長時間のゲームプレイでも快適にプレイできます。
また、マウスを動かすスペースを大きくとれるため、マウス操作が重要なFPSなどのゲームがプレイしやすくなります。
テンキーレスキーボードの特徴
テンキーレスキーボードの特徴として、一般的なキーボードのキー数が100以上あるのに対して、テンキーレスキーボードのキー数は90前後で、横幅が10cmほど小さくなることが挙げられます。
テンキーレスキーボードは、一般的なキーボードよりもコンパクトで、デスク上のスペースを有効活用したい方や、マウスの使用場所を大きく取りたい方などに適しています。
ゲーミングキーボードにおけるテンキーレスのメリット

ゲーミングキーボードにおけるテンキーレスのメリットには、スペース節約による机周りの有効活用、マウス操作性の向上、左手の負担軽減による長時間のゲームプレイの快適性の向上などがあります。
これらのメリットは、プロゲーマーやゲームの競技シーンでも重要な要素となっています。
スペース節約による机周りの有効活用
まず、スペース節約による机周りの有効活用についてです。
多くのプロゲーマーは、広いマウスパッドやデスクスペースを使用しています。
そのため、テンキーレスキーボードを選択することで、さらにスペースを有効に活用することができます。
テンキーがないため、キーボード全体がコンパクトになり、マウスとの距離も短くなるため、ゲーム中の操作性が向上します。
また、ゲームプレイとは関係ありませんが、テンキーレスキーボードはコンパクトでスタイリッシュな外見です。
そのため、おしゃれなデスク環境を構築したい人にもオススメです。
マウスの操作性向上
テンキーレスキーボードはテンキーがないため、マウス操作の邪魔になることがありません。
例えば、FPSゲームなどではマウス操作が非常に重要であり、敵を追跡するために素早くマウスを移動する必要があります。
テンキーレスキーボードではマウス操作するためのスペースを広くとれるため、マウスの操作性が向上することができます。
また通常のキーボードでは、指をホームポジションに置くと、マウスの位置は大きく右側に寄ってしまいます。
体から離れた位置でマウス操作することは、プレイしやすい環境とは言えません。
テンキーレスキーボードではフルサイズキーボードよりも体の近くでマウス操作できるため、マウス操作の向上につながります。
左手の負担軽減による長時間のゲームプレイの快適性の向上
ゲーム中にキーボードを操作することが多いため、長時間のゲームプレイでは左手に負担がかかることがあります。
テンキーレスキーボードはテンキーがないため、左手の位置が中央に寄ります。
これにより、左手の負担を軽減し、長時間のゲームプレイでも疲れにくくなります。
ゲーミングキーボードにおけるテンキーレスのデメリット

ゲーミングキーボードにおけるテンキーレスにはデメリットも存在します。
テンキーがないことによる数値入力時の不便さ
テンキーレスによるデメリットには、数字入力の不便さが挙げられます。
このデメリットはゲーム中よりも、仕事などでテンキーレスキーボードを使う場合に起こりやすくなります。
例えば、テンキーがないことによる数値入力時の不便さは、主にExcelやデータ入力作業などで感じるでしょう。
テンキーを使用することで、より迅速かつ正確な数値の入力ができますが、テンキーを使用しない場合は、代替手段として、キーボード上部にある数字列を使用することが一般的です。
しかし、キーボード上部の数字列はテンキーと比較して操作性が劣り、スピードや正確性に欠ける場合があるため、数値入力が多い作業においては、テンキーレスキーボードには向かない場合があります。
この問題は、USB接続やBluetooth接続のテンキーを使用することで解決できます。
カスタマイズ性がフルサイズキーボードよりも劣る
テンキーレスキーボードは、フルサイズキーボードよりもサイズが小さいことが特徴ですが、カスタマイズ性が劣るというデメリットもあります。
フルサイズのゲーミングキーボードにはマクロキーが搭載されているモデルがあります。
マクロキーは事前に登録したキー操作を、1つのキーを押しただけで再現してくれます。
マクロは同じ操作を何度も繰り返すようなゲームでは非常に便利な機能です。
テンキーレスキーボードはキーが少ないことから、マクロキーを搭載したモデルはほとんどありません。
そのため、フルサイズキーボードよりも拡張性は劣ります。
テンキーレスキーボードでもソフトウェアによってマクロキーを設定できるタイプがありますが、既存のキーをマクロキーとして設定することになります。
テンキーレスゲーミングキーボードの選び方

テンキーレスキーボードには様々な種類があります。
ここではテンキーレスキーボードの選び方を紹介していきます。
キースイッチの種類
キーボードを選ぶうえで、キースイッチ(軸)の種類は重要なポイントです。
キースイッチによって、反応速度や打鍵感、静音性が大きく異なります。
キースイッチには主に、メカニカルスイッチ(青軸、赤軸、茶軸など)、メンブレンスイッチ、オプティカルスイッチ(光学軸)があります。
メカニカルスイッチは、専用のスイッチを使ってキーを入力するため、入力時の反応が速く、押下感が強く、打鍵音が大きいという特徴があります。
青軸はタイピングに向き、赤軸はFPSなどアクション性の高いゲームに向いているとされ、茶軸はタイピングとゲームのどちらにも適しています。
メンブレンスイッチは、プレスされた際に膜の上下の接触を利用してキーを入力するため、メカニカル軸に比べて薄く、静音であることが特徴です。
ただし、反応速度や押下感がやや劣ります。
オプティカルスイッチは、赤外線などの光学的な反応を利用してキー入力を行うため、メカニカル軸のような金属の接点やスプリングなどの機械的な部品が不要で、より薄型化が容易で、静音性や反応速度にも優れています。
ゲームで使用する場合には、反応速度が劣るメンブレンスイッチではなく、メカニカルスイッチやオプティカルスイッチを採用したキーボードがオススメです。
キー配列の種類
キー配列の種類には、主に日本語配列(JIS)と英語配列(ANSI)があります。
日本では日本語配列が主流ですので、特に理由がなければ日本語配列を選ぶほうがいいでしょう。
海外ではANSI配列が主流となっているため、そちらに慣れている人は英語配列を選ぶようにしましょう。
接続方式(有線・無線)
キーボードの接続方式は主に有線接続と無線接続に分けられます。
有線接続はUSBによる接続で、接続が安定しやすくゲームに向いているというメリットがある一方、ケーブルが邪魔になるというデメリットがあります。
無線接続にはUSBドングルによる接続とBluetooth接続があります。
USBドングルは遅延の少ない接続が特徴で、BluetoothはUSBポートを使用せずに接続できるのが特徴です。
無線接続はバッテリーで動作するため、充電が必要になることがデメリットとして挙げられます。
ゲームで使用する場合には有線接続かUSBドングルによる接続がオススメです。
メディアキーの有無
メディアキーは、音量調整や再生・停止などの機能が付いたキーのことです。
ゲームプレイ中に、音量調整をする場合や音楽を再生する場合には、メディアキーがあると便利です。
ただし、テンキーレスキーボードの場合、メディアキーがないことが多く、キーボード本体に機能が搭載されている場合もあれば、Fnキーを押しながら操作する場合もあります。
自分が必要とする機能を確認してから選ぶことが重要です。
おすすめのテンキーレスゲーミングキーボード
では次に、おすすめのテンキーレスのゲーミングキーボードを3つ紹介します。
ロジクール「G913 TKL」
G913 TKLは、高品質な機能性とデザイン性を兼ね備えた、ゲームプレイにおいて優れた操作性を発揮する薄型テンキーレスキーボードです。
ロジクールの遅延の少ないワイヤレス技術が搭載されているため、ワイヤレスでも快適なゲームプレイを体験できます。
キースイッチは青軸、赤軸、茶軸の3種類がラインナップされており、自分のプレイスタイルに合ったものを選べます。
G913TKLはバックライト輝度100%でも40時間使用可能というバッテリー持続が大きな特徴。
バックライトを使用しなければ1ヵ月は余裕でバッテリーが持つのは驚異的と言えます。
また、カラーもブラックとホワイトが選択可能であるため、デスクの雰囲気を壊すことがありません。
テンキーレスのゲーミングキーボードでは最も人気のモデルといっても過言ではないでしょう。
Razer「DeathStalker V2 Pro Tenkeyless」
DeathStalker V2 Pro Tenkeylessは、ロジクールのG913TKLと同じようなコンセプトのワイヤレスタイプの薄型テンキーレスキーボードです。
ワイヤレスながら超低遅延のドングル接続で、ゲームにも最適。
G913TKLとの大きな違いはキースイッチにオプティカルスイッチを採用していることです。
オプティカルスイッチによって反応速度と静音性を両立しています。
FPSをよくプレイする人や、より高速な入力を実現したい人にオススメのキーボードです。
HyperX「Alloy Origins Core」
Alloy Origins Coreは、HyperXの独自メカニカルスイッチを搭載しており、反応性が高いことが特徴です。
USB-Cによる有線接続で、接続も安定しています。
メカニカルスイッチを搭載したゲーミングキーボードとしては、比較的安価で、お財布に優しいことも特徴と言えるでしょう。
バックライトやマクロ設定など、必要な機能は一通り搭載しているため、初心者にもオススメのテンキーレスキーボードとなっています。
まとめ
なぜゲーミングキーボードをテンキーレスにするのか、ということについて解説しました。
テンキーレスのメリットは、机上を広く使えることでマウスの操作性向上につながる、マウスを体の近くで操作できる、左手の負担軽減、といったことが挙げられます。
一方で、数字入力の不便さやカスタマイズ性の低さといったデメリットもあります。
キーボードをテンキーレスにすることは、ゲームプレイの観点ではメリットが大きいので、キーボード選びの際はテンキーレスキーボードも検討してみるといいでしょう。